相続しないとどうなる?放置するとどうなるか注意点も解説
相続手続きは、面倒で、先延ばしにしてしまいがちなものです。
しかし、放置すると様々なリスクやデメリットが生じ、思わぬ損失を招く可能性も。
この記事では、相続手続きを放置することで発生するリスクやデメリットを具体的に解説し、放置することの危険性を認識させ、早急に手続きを進めるきっかけを与えます。
相続しないとどうなる?
相続手続きを放置すると、借金を相続する、相続税の申告期限に間に合わずペナルティが発生するなどのリスクがあります。
具体的に見ていきましょう。
1: 借金の返済義務を負ってしまう
相続は預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も受け継ぎます。
相続手続きを放置すると、単純承認したことになり、被相続人の借金を受け継ぐことになります。
被相続人が多額の借金を遺していた場合は、相続放棄や限定承認を検討しましょう。
相続放棄や限定承認を選択すれば、自分の財産から借金を支払う必要はなくなります。
2: 相続税に延滞税などのペナルティが発生する
相続税の申告期限は、亡くなった日から10ヶ月以内です。
期限内に申告しないと、延滞税や無申告加算税などのペナルティが発生します。
また、相続税の申告は、相続財産の評価や申告書類の作成など、専門的な知識が必要となります。
申告漏れを防ぐためにも、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
放置するとどうなる?
相続手続きを放置すると、預貯金の権利が消滅する、株式の権利が消滅する、遺留分侵害額請求権が時効を迎えるなど、様々なリスクが発生します。
具体的に見ていきましょう。
1: 預貯金の権利が消滅してしまう
銀行預金は、相続が発生すると凍結され、預金の入出金ができなくなります。
相続手続きを放置すると、預金が時効によって消滅してしまう可能性があります。
時効期間は、金融機関によって異なりますが、一般的には10年です。
預金の権利を守るためには、相続手続きを早急に済ませることが重要です。
2: 株式の権利が消滅してしまう
株式も、相続発生後、放置すると権利が消滅する可能性があります。
株式の権利は、相続手続きが完了するまで凍結され、売却や配当を受け取ることができません。
また、放置すると、株主名簿から除外されてしまう可能性もあります。
3: 遺留分侵害額請求権が時効を迎える
遺留分とは、相続人である配偶者や子などが、法的に相続できる最低限の財産の割合のことです。
遺留分を侵害された場合は、遺留分侵害額請求権を行使することができます。
しかし、この権利は、相続開始から10年で時効を迎えます。
遺留分を主張する場合は、相続開始から10年以内に手続きを進める必要があります。
まとめ
相続手続きを放置すると、借金の返済義務を負う、相続税の申告期限に間に合わずペナルティが発生する、預貯金の権利が消滅する、株式の権利が消滅する、遺留分侵害額請求権が時効を迎えるなど、様々なリスクが発生します。
相続手続きは、面倒な手続きですが、放置することで大きな損失を招く可能性があります。
相続が発生したら、早急に手続きを進めることをおすすめします。
監修者情報
株式会社ハウシード
代表取締役 藪木 秀則