オーナーチェンジ物件を購入して、自分自身で住みたいと考えている方は少なくありません。
しかし、入居者がいる物件なので、手続きや注意点などが複雑で、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、オーナーチェンジ物件に住むための手順や、メリット・デメリット、そして重要な注意点について、分かりやすく解説します。

オーナーチェンジ物件に住むことは、多くの場合、すぐに住めるわけではありません。
そのため、事前にしっかりと情報を集め、準備を進めることが重要です。
本記事が、みなさんの物件選びの参考になれば幸いです。

オーナーチェンジ物件に住みたい人のための完全ガイド

オーナーチェンジ物件とは何か

オーナーチェンジ物件とは、既に借主が入居している状態で売買される収益物件です。
物件のオーナー（貸主）だけが変わり、入居者はそのまま住み続けるため、空室リスクが低いというメリットがあります。
購入後すぐに家賃収入を得られるため、経済的なメリットも期待できます。

ただし、貸主としての義務（敷金返還義務や修繕義務など）も引き継ぐことを理解しておく必要があります。

オーナーチェンジ物件に住むための手順

オーナーチェンジ物件に住むには、まず賃貸借契約の種類を確認することが重要です。
賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。
契約の種類によって、入居者への対応が大きく異なります。

賃貸借契約の種類と対応

・普通借家契約：更新可能な契約で、借主の権利が強く保護されています。
入居者を退去させるには、正当な理由（例えば、オーナー自身による居住の必要性）と、立ち退き料の支払いが通常必要になります。
正当な理由が認められない場合、立ち退き料が高額になる可能性があります。

・定期借家契約：契約期間が定められており、期間満了後は自動的に契約が終了します。
更新の義務がないため、契約期間満了を待てば、スムーズに入居できます。
ただし、契約期間中にオーナーが解約することは、通常できません。

普通借家契約の場合の退去方法

普通借家契約の場合、入居者を退去させるには、次の3つの方法があります。

・自然に退去するのを待つ：入居者が転勤や結婚など、自主的に退去するのを待つ方法です。
手間はかかりませんが、いつ退去できるか予測できません。

・交渉して退去してもらう：入居者に立ち退き料を支払って退去してもらう方法です。
立ち退き料は、引っ越し費用や新たな住居の敷金・礼金などを含め、数十万円程度になることが多いです。
交渉がこじれると、高額になる可能性もあります。

・強制的に退去させる：入居者が家賃滞納や契約違反など、重大な違反行為を行っている場合に、裁判を通して強制的に退去させることができます。
ただし、時間と費用がかかり、入居者との関係が悪化する可能性もあります。

定期借家契約の場合の退去方法

定期借家契約の場合、契約期間満了後は自動的に契約が終了するため、入居者は退去しなければなりません。
そのため、契約期間満了を待つことで、比較的スムーズに入居できます。

入居者との退去交渉のコツ

入居者との退去交渉は、穏便に進めることが重要です。
事前に十分な計画を立て、誠意をもって対応することで、トラブルを回避し、円満な退去を実現できます。
立ち退き料についても、相場を事前に調べておくことが大切です。

立ち退き料について

立ち退き料は、入居者の転居費用などを補償するためのものです。
金額は、物件の状況や交渉次第で大きく変動します。
事前に弁護士などに相談し、適切な金額を把握しておくことが重要です。

オーナーチェンジ物件に住むメリットデメリットを徹底解説

オーナーチェンジ物件に住むメリット

・購入後すぐに家賃収入を得られる：入居者がいるため、購入後すぐに家賃収入を得ることができます。
この収入は、ローンの返済に充てることができます。

・物件価格が安い場合がある：駅から離れているなど、賃貸需要が低い物件は、比較的安い価格で取引される場合があります。

・将来的な節税対策：居住用として利用することで、売却時の節税措置が適用される可能性があります。

オーナーチェンジ物件に住むデメリット

・すぐに住めない：入居者がいるため、すぐに住むことはできません。
入居者の退去まで待つ必要があります。

・住宅ローンが利用できない場合がある：収益物件であるため、住宅ローンではなく、金利の高い不動産投資ローンを利用する必要がある場合があります。

・退去交渉や立ち退き料が必要になる可能性がある：入居者との退去交渉が必要になり、立ち退き料を支払う必要がある可能性があります。

オーナーチェンジ物件に住みたい時の注意点

・敷金返還義務：入居者が退去する際には、敷金を返還する義務があります。

・物件の現状把握：物件の状態や設備の維持管理状況について、事前にしっかりと確認する必要があります。

・入居者とのトラブル：入居者との間でトラブルが発生する可能性があります。

よくある質問

・オーナーチェンジ物件とは何か
既に借主が入居している状態で売買される収益物件です。

・オーナーチェンジ物件に住むには
賃貸借契約の種類を確認し、入居者と退去について交渉する必要があります。

・オーナーチェンジ物件に住むメリットとは
家賃収入が得られる、物件価格が安い場合がある、将来的な節税対策ができるなどがあります。

・オーナーチェンジ物件に住むデメリットとは
すぐに住めない、住宅ローンが利用できない場合がある、退去交渉や立ち退き料が必要になる可能性があるなどがあります。

・オーナーチェンジ物件に住む際の注意点とは
敷金返還義務、物件の現状把握、入居者とのトラブルなどに注意が必要です。

まとめ

オーナーチェンジ物件に住むことは、家賃収入を得られるなど経済的なメリットもありますが、入居者の退去まで待たなければならない、立ち退き料が必要になる可能性があるなど、デメリットもあります。
賃貸借契約の種類、入居者との交渉方法、立ち退き料、節税対策、リスク管理などを事前に十分に理解し、慎重に検討することが重要です。

今回の記事が、オーナーチェンジ物件に住むことを検討するみなさんの意思決定に役立つことを願っています。
物件購入は、人生における大きな決断です。
専門家への相談も視野に入れ、後悔のない選択をしてください。