相続手続きをしなかったらどうなる?放置すると発生…

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相続手続きをしなかったらどうなる?放置すると発生するリスクと期限付き手続き一覧

相続手続きは、人生において誰もが直面する可能性のある重要な課題です。
しかし、手続きの複雑さや専門用語の多さから、相続が発生したばかりで、何から手をつければいいか分からない方も多いのではないでしょうか。

特に、相続手続きを放置してしまうと、思わぬリスクが発生する可能性があります。
今回は、相続手続きを放置することによるリスクと、期限付きの手続き一覧をまとめました。
相続手続きに詳しくない方や、相続が発生したばかりで不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。

□相続手続きを放置することのリスク

相続手続きを放置すると、様々なリスクが発生します。
具体的には、以下の様なリスクが考えられます。

1:不動産の売却・活用ができない

相続によって不動産の実質的な所有者になったとしても、不動産を売却したり、賃貸したり、有効活用するためには、不動産登記の名義を変更する必要があります。
相続登記手続きが未了のままでは、不動産の名義が被相続人のままとなり、所有者であるにもかかわらず、売却や賃貸などの有効活用が一切できなくなってしまいます。

例えば、築年数の古い建物は、時間の経過とともに資産価値が下がっていきます。
そのため、相続登記手続きをせずに売却できない状態が続けば、経済的な損失を被る可能性も考えられます。

また、不動産を所有している間は、固定資産税や維持費などのコスト負担が発生します。
相続した不動産を少しでも高い金額で売却するためにも、早期に相続登記手続きを行い、売却活動を始めることが重要です。

2:先に登記した第三者に所有権を奪われる

不動産に関する権利を第三者に対して主張するためには、土地や建物の権利者である旨の登記を行い、対抗要件を満たす必要があります。
相続によって不動産の権利を承継した場合、法定相続分を超える部分については、登記によって対抗要件を満たさないと、その部分の権利を第三者に対して主張できません。
つまり、相続登記をしなかった場合、第三者が先に登記を行ってしまうと、法定相続分を超える部分の所有権を主張できなくなる可能性があります。

3:権利関係が複雑化する

相続手続きが滞っている状態では、相続人同士の関係が悪化したり、遺産分割協議が難航するなど、権利関係が複雑化する可能性があります。
相続手続きを放置することで、相続人同士のトラブルに発展し、時間や精神的な負担が大きくなってしまうケースも少なくありません。

4:次の世代に負担が増える

相続手続きを放置しておくと、次の世代に大きな負担が押し寄せられる可能性があります。
例えば、相続税の申告を期限内に済ませなければ、延滞税が発生し、納税額が増加してしまいます。
また、相続登記がされていない状態では、不動産の売却や活用が難しくなり、次の世代が相続した際に経済的な損失を被る可能性もあります。

□期限がある相続手続き一覧

相続手続きには、期限付きの手続きがいくつかあります。
それぞれの期限を理解し、漏れなく対応することで、トラブルを防ぎ、スムーズな相続手続きを進められます。

1:相続放棄と限定承認

相続放棄と限定承認は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。
相続放棄は、相続財産を受け継がないことを表明する手続きです。
相続放棄をすることで、債務や負債から解放されることができます。

限定承認は、相続財産を限定的に受け継ぐことを表明する手続きです。
相続財産の中に債務や負債が含まれている場合、その範囲内でしか責任を負わないようにすることができます。

相続放棄と限定承認は、どちらも期限付きの手続きであり、期限を過ぎると手続きができなくなります。
そのため、相続開始を知った際には、速やかに手続きを進めることが重要です。

2:相続税の申告と納税

相続税の申告と納税は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内が期限です。
相続税の申告は、被相続人の最後の住所地を管轄する税務署で行います。

相続税の申告には、財産の調査や評価、遺産分割協議などの作業が必要になります。
期限内に手続きを完了するためには、早めに準備を進めることが重要です。

3:その他の期限付き手続き

相続には、上記以外にも様々な期限付きの手続きがあります。
例えば、遺留分侵害額請求は、相続開始と遺留分侵害を知った日から1年以内、死亡保険金の受け取りは、相続開始から3年以内などです。

これらの手続きは、それぞれ期限が設定されているため、期限内に手続きを完了させる必要があります。
期限を過ぎると、権利を行使できなくなる可能性があるので注意が必要です。

□まとめ

相続手続きは、放置すると様々なリスクが発生する可能性があります。
不動産の売却・活用ができない、先に登記した第三者に所有権を奪われる、権利関係が複雑化する、次の世代に負担が増えるなど、深刻な問題に発展する可能性も考えられます。

また、相続放棄や限定承認、相続税申告など、期限付きの手続きもいくつかあります。
これらの手続きは、期限内に完了させなければ、権利を行使できなくなったり、ペナルティが発生する可能性があります。

監修者情報

代表取締役:藪木秀則

株式会社ハウシード
代表取締役 藪木 秀則

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